抱き枕は妊婦さんにおすすめ!
妊婦さんで、お腹が大きくなってくると寝る時に一番楽だと言われているシムス(シムズ)の姿勢ですが、抱き枕を使用することによってシムスの姿勢をとりやすくなります。
妊婦さんが寝付きにくくなる原因は?
妊娠初期は寝ても寝ても寝足りないくらいに眠くなる妊婦さんですが、妊娠中期から後期になると、逆になかなか眠ることができないというお悩みを抱える方が多くいらっしゃいます。
妊婦さんが寝付きにくくなる原因は、ホルモンバランスの崩れや、お腹が大きくなるという物理的なことなど、人により様々です。
妊婦さんが寝つきにくくなる主な原因
ホルモンバランスの崩れ
妊娠中は女性ホルモンが大量に分泌され、ホルモンバランスが崩れるために自律神経が不調になります。自律神経が乱れると、イライラ、気分が沈むなど情緒不安定となり、眠れなくなる原因となります。
プロゲステロン(妊娠初期)
妊娠初期に大量に分泌されるプロゲステロンは、体温を高く保つ働きがありますが、人間は体温が高いままだと眠りにつきにくいため、妊婦さんの不眠の原因となります。
エストロゲン(妊娠初期)
妊娠後期(妊娠9ヶ月頃)になると分泌量が増えるエストロゲンは、眠りを浅くする作用があります。 これにより、寝つきにくくなったり、ちょっとした刺激で目が覚めるなど不眠の原因となります。
赤ちゃんの胎動
寝ようと静かにしていると胎動を感じやすくなるため、気になって眠れない原因となります。
大きくなったお腹の圧迫
お腹が大きくなり圧迫されることで寝返りがしにくくなることが、寝苦しさを感じる原因となります。
トイレが近くなる
妊娠後期は体の血液量が増える上、お腹が膀胱を圧迫するため夜に何度もトイレのために目を覚まし、結果として目が冴えてしまうことがあります。
シムスの姿勢
シムスの姿勢のやり方
①. 左半身を下にし、ヒザを少し曲げしっかりと抱きつきます。この時背中が丸まらないように注意してください。
②. 右足を前に出し、ヒザを曲げます。
③.左足をまっすぐ後ろへ伸ばします。
④. 左手は後、右手は前に出します。
横向きの姿勢で眠る時、片方の肩や腰に体重がかかるため、血行が悪くなるなど負担が大きくなってしまいます。
抱き枕に抱きつき、抱き枕の上に片腕と片足を乗せると体重が分散され、一点に集中していた負担が軽減されます。
大きくなったお腹で仰向けに寝るなどすると、子宮が下大静脈を圧迫します。
それが原因で、急激な血圧の低下や心拍数が減少する、「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」を引き起こす場合があります。
大きくなったお腹を圧迫せずに安眠できる妊婦さんの寝姿勢として、『シムスの姿勢』が良いとされています。
抱き枕は、このシムスの姿勢を補助し、安定させるためにも使われています。
シムスの姿勢が良い理由
胃の負担が軽減される
胃の負担が減るので、つわりの症状が緩和されます。
血流が良くなる
二本の足が重ならず、足の付根にある大きな血管への圧迫がとれるので、下半身の血流がスムーズになります。
むくみが和らぐ
血液の巡りがよくなることで、妊娠中のむくみが緩和されます。また、赤ちゃんへの酸素や栄養の供給がスムーズになります。
呼吸が落ち着く
お腹の圧迫が緩和され、呼吸が落ち着いてリラックスしやすくなります。
肩の負担が楽になる
うつぶせの姿勢に近くなり、肩の負担が楽になります。
姿勢が安定する
右足の膝が支点になり、姿勢が安定します。また、抱き枕を足に挟むことにより大きくなったお腹による隙間を埋め、姿勢を楽に保つことができます。