「よく眠れない」「朝起きると体が痛い」こんな悩みを持っていませんか。もしかしたら枕の使い方が問題かもしれません。枕の機能を最大限発揮させるには使い方が大切です。この記事では枕の位置調整や正しい使い方を解説します。ぜひ参考にしてください。
枕の正しい位置と使い方
どんなに高級な枕を使っていても、使い方を誤るとその機能を発揮できません。せっかく枕を新調したのに、体のコリや疲労が取れない場合は使い方に問題があることも。ここでは枕の正しい使い方を解説します。
日頃の枕の使い方を振り返ってみて、自分が正しく扱えているかチェックしてみてください。
枕で敷布団と首の隙間を埋めることが大切
まず枕の目的として認識しなければならないのは、首を支えることです。枕に頭だけのせるのは、かえって首に負担がかかりコリの原因になります。人は肩口から首と頭にかけて、緩やかなカーブを描いています。
このカーブは仰向けに寝たとき、隙間となってしまうのです。この隙間をしっかり埋めてくれるのが最適な枕だと言えます。ですから、枕の位置は肩口から首と頭をしっかり支えられる形状がよいとされています。
より多くの面積を枕にのせることで、頭の荷重を広く分散できます。荷重が特定箇所に集中しないので、疲れづらい姿勢を維持できるのです。
枕の間違った使い方
枕には様々な形状があるため、正しい位置を示す代表的な数値はありません。基本的な枕の使い方と、商品ごとの扱い方をよく理解することが大切です。一方、よく間違える使い方もここで紹介しておきます。
正しい方法と誤った方法を両方知ることで、より深い理解を得られるでしょう。
枕に頭だけを乗せる
最もやりがちな間違った使い方は、枕に頭だけ乗せる行為です。この使い方だと首回りが隙間だらけで、首へのサポートができません。首は宙に浮いた状態なので、肩や後頭部に荷重が集中します。
すると一晩中緊張状態になった箇所がコリとなって顕在化するのです。自分の体格に対して小さすぎる枕でも同様の不具合が起きます。しっかりと首回りの隙間を埋めることを意識して枕を使いましょう。
波型枕の山の低い方を首に当てる
波型の枕は、高反発や低反発のウレタンフォーム枕に多く見られる形状です。このタイプの枕で誤った使い方は、山の低い方を首に当ててしまうこと。一見すると正しいように思えますが、これでは頭が高くなりすぎて気道が圧迫されてしまうのです。
人は首元が一番深く湾曲しています。この湾曲部分を波型枕の山の高い方にフィットさせるのが正しい使い方です。
寝姿勢に合わせた枕の使い方
好みの寝姿勢は人それぞれです。そして、寝姿勢に合わせて枕も適切に使用しなければなりません。ここでは代表的な3種類の寝姿勢ごとに枕の使い方を解説してきます。
仰向けで寝る場合の枕位置
仰向けでの正しい寝姿勢とは、壁に沿って直立し、首回りの隙間を埋めた状態です。この体勢をそのまま敷布団の上で再現できれば問題ありません。肩口にかけてしっかり枕を置き、首元に隙間ができないようにしっかり位置調整しましょう。
頭は枕の中心に置きます。これは寝返りを考慮して、頭が枕から落ちないようにするためです。もしこの状態を作れなければ、今お使いの枕が小さい可能性があります。自分の体格に合った大きさの枕に買い換えてみてはいかがでしょう。
横向きで寝る場合の枕位置
横向き寝では、首や背骨が敷布団と平行になるのが理想的です。枕はしっかりと肩口まで支えるように位置を調整しましょう。頭を枕に乗せただけだと、首と肩に負担が偏ってしまいます。仰向け同様、首回りの隙間をしっかり埋めることが大切です。
注意すべきは寝返りを考慮したポジショニングです。横向き寝で枕の中心に頭を置くと、寝返りで頭が枕から落ちる可能性があります。ですから、左向きを例にすると、頭を枕の左端にくるよう調整しましょう。
うつ伏せで寝る場合の枕位置
うつ伏せ寝は「枕がいらない」と考えていませんか。実はうつ伏せ寝でも枕があった方が快適です。なぜなら、他の寝姿勢同様に首元の隙間を埋められるからです。隙間を埋めると広い面積で荷重が分散されるのでコリや痛みの防止が期待できます。注意すべき点は頭を高くしすぎないこと。やや低めの枕が使いやすいでしょう。
枕の多彩な使い方
枕は頭と首を支える以外でも、応用していろいろな使い方ができます。ここでは枕の応用的な使い方を紹介しますので、参考にしてください。
枕を足の間に挟む
横向きの寝姿勢だと、足の位置が決まらず不安定になりがちです。このとき枕を膝と膝の間に枕やクッションを挟んでみましょう。足の位置が決まり、ゆったりとした寝心地になるはずです。横向き寝が好みの人はぜひ試してください。
枕を膝の下に置く
仰向け寝のときおすすめしたのが、枕を膝下に置くことです。膝がゆるやかに曲がった状態となり、ラクに感じられるはずです。枕があることで、腰回りから足元までの荷重も広く分散されます。膝や腰の痛みに悩まされている方は試してみてください。
抱き枕として使う
横向き寝のとき、抱き枕として活用するのもおすすめです。横向きだと、どうしても一方の腕があそんでしまい収まりが悪いですよね。抱き枕として抱えることで、腕の位置が決まり落ち着きます。
枕を正しく使って良質な睡眠を
いかがでしたか。この記事では枕の正しい位置調整方法や、使い方を解説しました。その他にもいつもと違う枕の使い方もご紹介しましたので参考にしてください。枕は正しい寝姿勢を維持するための大切な寝具です。枕を正しい位置に調整し、良質な睡眠を獲得しましょう。